【予防 】
体幹筋トレーニングで腰痛予防
現代社会に暮らす人口の約8割が、一生に一度は必ず腰痛を経験すると言われています。
その上、MRI検査によって60歳以下の半数もの人にヘルニア予備軍ともいえる椎間板の後方部が突出した状態が認められたという大学の研究結果もでている位ですから、未経験者であっても決して油断できないのがこの腰痛なのです。
今回は、この腰痛を予防する為に一人で簡単に出来る"体幹筋トレーニング"について、お話させてもらおうと思います。
まず、体幹筋トレーニングでいう体幹とは、みぞおちから骨盤くらいまでの部分のことで、「横隔膜」「腹横筋」「多裂筋」「骨盤底筋」という4つの筋肉に囲まれた部分のことです。
コア(体幹)を単純に円筒形に置き換えてみると、「腹横筋」と「多裂筋」が筒の部分を構成し、筒の上蓋が「横隔膜」、下蓋が「骨盤底筋」と考えるとわかりやすいかもしれまん。
これらの筋肉がバランスよく収縮することによって、不安定になりがちな背骨は安定し、腰痛は改善されるのです。
4つの筋肉のうち、とくに重要なのは『腹横筋』です。この腹横筋を収縮させることによって、ほかの3つの筋肉も同時に収縮させることができるため、腹横筋を活性化する強化法が腰痛緩和・予防のカギを握っているのです。
そこで、体幹筋トレーニングとよばれているトレーニング方法では、“筋コルセット”ともいわれ、背骨の安定に重要な働きをしている腹横筋を重点的に鍛えるわけです。
では、呼吸法をご紹介します。
《腹式呼吸で腹横筋を鍛える》
従来から腰痛対策として強化が必要といわれてきた腹筋(腹直筋・外腹斜筋)は、皮膚の真下にある筋肉です。
これに対して、腹横筋はさらにその内部にある筋肉で、この腹横筋を鍛え、腹圧を高めることによって、直接的に背骨の安定を図ることができます。しかし、従来からいわれている腹筋強化の方法では、腹横筋を強化することはできません。
背骨のS字カーブを考慮し、呼吸法とも連動させながら行う腹横筋の最も簡単な強化法は、腹式呼吸です。では、腹式呼吸のやり方を簡単に説明しましょう。
(1) あお向けになって、両ひざを立てます。このとき、尾骶骨は床につけ、背骨の自然なS字湾曲に沿って、ウエストのあたりに自然な空間ができていることが望ましいとされています。
(2) 鼻から深く息を吸い、口からゆっくりと吐きながら、自然なS字湾曲を崩さずに、おへそを背骨の方へ引き寄せます。両手をおなかの上に置き、息を吸うとふくらみ、吐くと両手がおなかの中心に引き寄せられる動きを意識します。
このように腹式呼吸を行うと、意識して腹横筋を使うことができ、腰痛が改善されます。多く行うほど腰痛改善の効果が見込めるので、できるだけ頻繁に行うことが大切です。
最初は、1度に10回、15回と無理のない程度から始めます。慣れてきたら、おなかのへこみをより深く、長く収縮を保持させることによって、腹横筋をより効果的に刺激し、強化することができます。つまり、腹式呼吸の回数よりも質が求められるのです。
背骨のS字湾曲を保ったままの腹式呼吸に慣れてくると、日常的なさまざまな動作のなかでも応用ができるようになってきます。たとえば、通勤電車の吊り革につかまりながら、電気掃除機をかけながら、腹式呼吸ができるようになってきます。このとき大切なのは、猫背にならないよう、背骨が自然なS字湾曲になるよう意識して行うことです。
普段の何気無い意識付けから、腰痛は十分に予防出来ます。適度な運動を心掛けストレスを溜めず、腰痛予防につとめましょう。
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